スキンロジカル BROAD ION

イオン導入

BROAD IONの概要

最初にスキンロジカルさんで販売されているBROAD IONを紹介します。こちらはイオン導入に特化したモデルでローションやフェースマスクなどもセットになっています。

価格はローション、マスクパッドなどのセットで29800円で販売されています。イオン導入器単体としては高価な方だと思います。

電源は単4電池4本で、充電式ではありません。充電式の方が繰り返し使えて便利なような気もしますが、充電器が多い昨今では、スッキリして返って使いやすいかもしれません。

極性切り替えスイッチと弱中強(LOW,MID,HIGH)の強度切り替えスイッチが付いています。

側面に電極が付いていおり、この部分を手で握り、四角い電極を顔に当てることで電流が流れます。

紹介されている、スキンロジカルさんのホームページではなんとイオン導入時のオシロスコープの写真まで掲載されていました。

こちらで実際に電圧特性と電流特性を測定しましたので紹介します。

測定結果

電圧特性

BROAD IONの電極の電圧をオシロスコープで観測したのが下の図です。下図ではプラス(上側)に電圧が発生していますが、イオン導入時には逆にマイナスに設定して使用します(極性切替がついています)。以下は顔に当てずに(電流を流さずに)測定しています。

波形は矩形波と呼ばれる瞬時に立ち上がる信号で、周波数は1kHz、LOWでの電圧は約3Vでした。

MIDでは2倍の約6Vの電圧になります。これは電源電圧(=1.5*4)とほぼ同じですね。

面白いのはHIGHモードで電圧を上げるのではなく、印加時間を長くしています。これは電圧を上げて電流を上げるとピリピリと痛みが発生するからだそうです。

電流特性

次に実際に顔に当てて電流を測定した結果を紹介します。

顔には市販の化粧水をたっぷりと塗り測定しました。電流の測定は側面の(基準となる)電極と手の間に抵抗1kΩを接続して、その電圧を測定することで電流を調べます。

流れた電流値(A)=観測された電圧値(V)/1000
すなわち、
流れた電流値(mA)=観測された電圧値(V)

となります。

図で赤が電圧特性、黄色が電流特性になります。

LOWの場合で先頭電流値が1.5目盛りなので300mVなので0.3mAとなります。最初に0.3mA 流れるもののすぐに電流は0.02mA位(1/10目盛り)にまで低下してしまうことがわかります。

それと、電圧が変化する際に波形がなまっていることがわかります。

MIDでは電流値が増加しますが、傾向は同じです。先頭電流は0.8mA程度あります。

HIGHではMIDではと同じく0.8mAの先頭電流が流れ、その後の電流値がなだらかに低下している時間が長くなります。

これらの測定結果はスキンロジカルさんのホームページで掲載されていた結果とほぼ同じです。スキンロジカルさんが真面目に開発して器具を販売しているということがわかります。

イオン導入法の不思議

一つ疑問なのはこちらの器具に限ったことではないのですが、一般にイオン導入の電流値は1mAが限界とされています(ピリピリするので)。その表現で1mAというところと1mA/cm2という表現の2種類あります。どちらが正確かというと1mA/cm2ではないかと思います。

例えばBROAD IONさんの器具の場合、電極の面積が5cm2程度あるので、1mA/cm2の電流が限度だとすると、5mAまで流せるはずです。そうだとすれば0.8mAという実測値は、ちょっと物足りない気もします。私自身どう解釈すればいいのか、今後勉強していきたいと思います。

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